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潰瘍性大腸炎(UC)の治療

潰瘍性大腸炎の治療は、内科的治療と手術に大きく分かれ、原則的には薬による内科的治療が行われます。

■内科的治療

内科的治療は、薬物療法と血球成分除去療法があります。

薬物療法
次のような治療薬が用いられます
5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤/ステロイド/免疫調節薬、免疫抑制薬/生物学的製剤(IL-12/23阻害薬、TNFα阻害薬、α4β7インテグリン阻害薬)/JAK阻害薬 など
血球成分
除去療法
炎症に関わっている血球成分を除去します

■手術(外科的治療)

多くの場合、内科的治療で症状が改善しますが、次のようなケースでは手術が行われることがあります。

  • ・内科的治療が効かない(特に重症例)の場合 

    ・大量出血

  • ・大腸に穴があいた場合(穿孔) 

    ・がん又はその疑いがある場合 など

大腸全摘術が基本となりますが、自分の肛門で自然に排便することができるよう、肛門を温存する手術方法が現在の主流になっています。

■内科的治療・手術の進め方

軽症~中等症にはまず5-ASA製剤が考慮され、重症度が進むに従い、ステロイド、免疫調節薬、免疫抑制薬、さらに生物学的製剤、JAK阻害薬へと治療を強化していくステップアップ療法が基本とされています。

難事例(ステロイド依存症・抵抗性) 難事例(ステロイド依存症・抵抗性)

仲瀬裕志:日比紀文監, チェックリストでわかる! IBD治療薬の選び方・使い方, 羊土社, 2015, p.30 より改変